プリント基板とは
プリント基板とは、プラスチックなどでできた板状の部品で、電子部品や集積回路(IC)、それらを繋ぐ金属配線などを高密度に実装したもの。コンピュータや電子機器の心臓部とも言える重要な部品の一つ。
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プリント基板とは、絶縁層の板に導体の配線を配置させた部品で、抵抗器やコンデンサ、半導体などの部品を実装して利用されます。
プリント基板の呼称
プリント基板には類似する表現が多数存在します。まずプリント基板という名称は、正確には部品実装された板を指します。実装されていない板はプリント配線板と呼びますが、プリント基板という表現でどちらを指す場合もあります。また、英語では部品実装された板をPCB(Printed Circuit Board)、実装されていない板はPWB(Printed Wiring Board)と表現します。
プリント基板のその他の表現はプリント板や電子基板、PCBなど多岐にわたり、単に基板と呼ぶこともあります。PCBは後に紹介するプリント基板の中でもリジッド基板に分類され、FPC(Flexible printed circuit)とは機能的に異なります。
当社では一般的に伝わりやすい「プリント基板」という呼び方を全ページで使用しており、多くはプリント配線板のことを指しておりますが、実装まで含めたプリント基板のご依頼も承っています。
プリント基板の種類
プリント基板は様々な性質を持っており、機能が細分化されています。その為それらの性質によって呼び方も細分化されています。ここでは代表的な基板の種類と特徴を挙げます。
リジッド基板
硬質(rigid)基板とも呼ばれますが、歴史も古いことからプリント基板と言えばリジッド基板を指すことが多いです。リジッド基板は、言葉の通り硬い(リジッド)板状のプリント基板のことを指します。
現在ではガラスエポキシ樹脂などをベース材に使用したFR-4やCEM-3などが多く使われています。
あらゆる電子機器に使用され、価格も他の種類に比べ安価となるため、まず最初に使用が検討されます。
フレキシブル基板
フレキシブルプリント基板、FPC(Flexible Printed Circuits)、フレキなど様々なの呼び方をされています。リジッド基板に対して柔らかく屈曲性を持っていることからこのように呼ばれています。
現在ではポリイミド樹脂やポリエステル樹脂などが多く使われている他、高周波特性の優れているLCP(液晶ポリマー)なども台頭してきています。柔らかい材料のため、扱いがリジッド基板に比べ、難しくなります。
リジッド基板に比べ高額となるため、用途は主にケーブルとして用いるなどリジッド基板で実現できない用途に使用されます。
フレックスリジッド基板
リジッドフレックス、リジッドフレキなどとも呼ばれます。リジッド基板とフレキシブル基板を組み合わせた(多層)基板で一部はリジッド基板、一部はフレキシブル基板の機能を持った基板です。
リジッド基板とフレキシブル基板をコネクターで接続する必要がなくなるため、狭スペースの製品やノイズに弱い製品に使用されます。
大型・長尺基板
大きい・長い基板を指しますが、大型・長尺に関する規定はありません。当社では基板サイズの短手側が500㎜を超えている場合は大型、長手側のみが600㎜を超えている場合は長尺と定義しています。さらにその2倍を超えるサイズとなる場合には超大型・超長尺と呼びます。
例)
600×600:大型基板
500×700:長尺基板
1200×1100:超大型基板
2000×500:超長尺基板
巨大なアンテナや長距離ケーブルなど分割ができない製品などに使用されます。
その他特殊基板
プリント基板はその他にも多数の特殊と呼ばれる基板が存在します。下記はその一例です。
テフロン基板:フッ素樹脂をベースに使用しているリジッド基板で、高周波特性に優れる。
多層基板:導体層が3つ以上あるプリント基板のことで、通常の基板に比べ省スペース化が可能です。
微細加工基板:当社では導体のL/S(ラインアンドスペース)が100/100μ未満の基板を指します。
インピーダンスコントロール基板:導体のインピーダンスを指定の公差に収めた基板です。
これら全ての基板について当社で製造することが可能ですので、基板に関してご質問があればいつでもお問い合わせ下さい。