矢浪 裕志
7月19日から広野工場で復興再開に入りました。始めるとそれなりに訪問客が来たり、問合せ復旧工事の人達也が来て賑やかになりました。残念ながら放射能汚染化でその影響を危惧して退職する従業員もあり、本格稼動には時間が相当かかりそうです。福島県独自の復興支援策“がんばろう福島の企業!産業復旧・復興事業”に応募して25日に採用の通知が届きました。支援内容は新規採用者3人を採用して事業所側で既存従業員1人が指導する。それぞれの給与を福島県が補助する制度です。27日にいわき市の労働福祉会館で、合同説明会が開催されましたが、通知が充分ではないのか、魅力的な説明会ではなかったか、面接したのは2名だけでした。他のブースも似たり寄ったりで、全く来てくれないブースもあったようでした。
聞く所によるといわきのネオン街は毎晩賑わっているそうです。いわきのビジネスホテルは原発関連の作業員たちで殆ど連日満員になっていますし、原発による避難者もこの近くで借上げ住宅に入居したり、仮設住宅に入居したりして一時的に人口が増えていると思われます。それに、それぞれ人たちの懐が暖かくなっています。原発関連の作業員たちは特別手当で、原発による避難者は東京電力から仮払金、その他精神的損害の損害金が毎月出ます(一人につき精神的苦痛10万円)。子供3人に夫婦の家族は月50万円が入ります。家賃も医療費も無料、避難所にいれば3食も賄ってくれるようです。昼間もパチンコ屋、ゲーム場、いわき競輪も賑わっています。まるでバブルの再開です。
こういう現状を見ると真面目に働こうという気にならなくなってしまうのではないか、逆に心配になります。以前ダムの立退きで貰った賠償金が、10年もしないうちに使い果たしたことを聞いた事がありました。その轍を踏まない様に祈っております。
未だ見ていない人に復興挨拶を載せます。
2011年7月吉日
得意先各位
株式会社プリント電子研究所
代表取締役 矢浪 裕志
広野工場復興再開のご挨拶
拝啓 毎々格別のお引立に預り厚く御礼申し上げます。
さて、あの悪夢のような3月11日未だ雪のちらつく季節の広野工場は、東日本大震災その後の福島第一原子力発電所の影響により休業を余儀なくされておりました。今はもう既に真夏の季節に入りました。
まだまだ福島第一原子力発電所の低温安定化までは行っておりませんが、8月を目途に再開する事を従業員一同と合意する事ができました。いつまでもお得意先様にご迷惑、ご心配をかけ続ける訳にも行かなくなりましたが、東日本大震災以前のようになるには暫く時間を要します。少しでも早い復興を目指し従業員一同及び協力会社様と共に励んでいく決心です、今後とも熱いご指導ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い致します。
これから益々暑さが増してまいります、電力事情を考慮してこの季節を乗り越えて行きましょう。明日に向かって!
7月19日から従前に近い形で再開いたします。
株式会社プリント電子研究所広野工場
〒979-0401
福島県双葉郡広野町大字上北迫字岩沢1-12
TEL 0240-27-2641 FAX 0240-27-4282