矢浪 裕志

 3月の内外情勢調査会いわき支部懇談会はワシントンホテルで公益社団法人日本観光振興協会理事長久保成人(くぼしげと)氏による“観光立国の実現に向けて”という演題でした。近頃は珍しいくらいの詳細な資料を付け、90ページに渡るプレゼン資料が用意されていました。この中でとても感心した事がありました。松下幸之助の“観光立国論”これは文藝春秋1954年5月号に載せた“観光立國の辯-石炭掘るよりホテル一つを-”の文章の中で彼の観光に対する松下翁の考え方が載っていました。

(1)観光に対する理解が官民ともに低調で、心なき人々によって不調和な建物や施設が建設され、本来世界的に見ても価値のある日本の景観が損なわれている。
(2)日本の美しい景観を日本人は今まで自国のみで独り占めしてきたが、相互扶助の理念に立って広く世界に開放すべきである。
(3)物品の輸出貿易は日本のなけなしの資源を出すが、富士山や瀬戸内海はいくら見て減らない。運賃も荷造箱もいらない。こんな事業は他にはない。
(4)観光予算に200億円が必要だ。観光には観光業界にとどまらず、他産業にも大きな波及効果がある。
(5)観光客を迎えることで日本人の視野が国際的に広くなる。すなわち居ながらにして洋行したと同じ効果を挙げることができる。
(6)観光は最も大きな平和方策であり、持てるものを他に与えるという博愛の精神に基づいている。国土が美化され、文化施設が完備されれば、日本は文化性のみならず中立性をも高めることができる。
(7)観光省を新設し総理、副総理に次ぐ重要ポストとして観光大臣を任命せよ。各国に観光大使を送ってPRせよ。国立大学の一部を観光大学に切り替えて人材育成せよ。

 松下幸之助は250年計画を作るくらいだから先見の明がありました。2018年現在で3119万人の訪日観光客が押し寄せ、製品別輸出額と比べると自動車、化学製品に続き第3位の(2017年度)4兆4,162億円になります。これらが彼の提言を聞いていれば今頃はダントツの金額になっていた事でしょう。改めて崇高の念を禁じえません。2020年は4000万人の訪日外国人を予想していますが、20世紀中に達成できていたのではないかと思われます。 28日はいわきのラトブでいわき新ヘルスケア産業研究会の“介護・福祉現場に技術革新の力を~マンパワー不足を改善するものづくり技術の活用~”3つの演題でその1つにガードアイの藤沢社長が講演するので拝聴してきました。

 川崎北支部の懇談会にも行ってきました。“次の震災について本当の事を話してみよう”の演題で名古屋大学教授の福和伸夫氏による講演でした。防災の見地から見ると都市計画がなっていないなどと否定的な持論を述べておりました。

 今年は新卒が入りました。いわき市にある商業高校を卒業して入社の運びになりました。我社に馴染んで貰えばいいなと思っております。

 大騒ぎのなか新元号が発表されました。政治ショウ的に官房長官やら総理大臣がのべつ報道されていました。概ね好意の感想が聞かれましたが、“令和”ぬぐえぬ違和感として中国思想史専門家が読み解くから小島毅東京大学教授が“りょうわ”と読むほうが自然だと述べていました。

 今年の桜は少し早く横浜や川崎は3月中に満開になりました。広野工場近くの桜は4月の13日は丁度よさそうです。敷地内の駐車場でコンビニに頼んで花見弁当を食べました。前日までに寒い日があったので心配していましたが、快晴の天候に恵まれました。

どうしても固まる
どうしても固まる
孫と嫁さんとお蕎麦屋で昼食
孫と嫁さんとお蕎麦屋で昼食

四倉海岸に海鳥たち
四倉海岸に海鳥たち
いわき支部懇談会
いわき支部懇談会
孫娘とお散歩
孫娘とお散歩
みずほ銀行が入る予定の高層ビル
みずほ銀行が入る予定の高層ビル
武蔵小杉商店街の花見市
武蔵小杉商店街の花見市
川崎北支部の懇談会
川崎北支部の懇談会
二ツ沼公園から広野火力発電所の煙突を見る
二ツ沼公園から広野火力発電所の煙突を見る
経営計画達成会議
経営計画達成会議
会議の後花見の会
会議の後花見の会
円くなって花見弁当
円くなって花見弁当