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当社7月に入り、56期を迎えました。先日は毎年恒例の経営指針発表が有り、新たに56期の方向性の共有と目標達成への決意表明をしてきました。前期は後半からの売上げが減少してしまったこともあり、満足のいく結果とはなりませんでした。ただ、5月頃から引き合いも多くなってきており、少しずつ回復している傾向にあることは一つの好材料となっています。現在引き合いが多いのはフレックスリジットや長尺製品、微細製品等であり、製造的な難易度が高く、少量で手間がかかるものがほとんどです。そのため、製作上、他社ができない・手を出しにくいものも多く、当社に引き合いがきているという現状です。私自身3年ほど前から当社の今後の方向としてこれらのような難易度が高く付加価値が高い製品の割合を増やしていこうと方向に舵をきっていたので、今の状況は概ね思い描いた通りになっています。今相談されている案件でもいくつかは成約するものがあると予想していますので、全体としての売上はまだ物足りないですが、新規の仕事においての滑り出しは上々です。

今期もこのような難易度が高かったり、手間がかかるような製品を数多く実現させていきながら、どのようにすれば製品化できるのか、実現できるのかをお客様と共に検討して提案しながら一緒に作り上げていきたいと思っております。その中で、当社の技術や提案のレベルを上げるとともにお客様には当社のファンになってまた当社をご利用いただければありがたいと思います。

今、日本企業において半導体不況の中で、材料の高騰や調達難等多くの課題を抱えています。当社自身も直接的に半導体の業種と関係があるというわけではありませんが、やはり、電子部品という枠の中では似たような浮き沈みがあり、左右されてしまっているのが現状です。とはいえ、今年の5月に開催された広島サミットで岸田首相はサムスン電子やマイクロン等海外の企業と会談を行いました、実際に日本での工場建設を検討しており、今後は半導体産業が活発化して、不況脱出の起爆剤として期待されています。実際に日本企業もここ数か月で工場建設をするというニュースも出てきており、今後はさらに電子部品の業界も活発化していくのではなかろうかと予想しています。海外の企業なので、競争はあると思いますが、それに伴い、日本のレベルも上がっていくと思うので、一つの良い機会だと感じます。

                                                                                                                                          矢浪 興造