矢浪 裕志

 先日文化勲章後の記者会見で中村修二ノーベル物理学賞受賞者が今までぼろくそに言っていた、開発当時の勤務先“日亜化学工業”に感謝する気持ちを表ました。ノーベル物理学賞の受賞が決まり、3日、文化勲章を受けた中村修二さんが記者会見を開き、青色LEDの開発を巡って関係が悪化していた化学メーカー、日亜化学工業について、「過去のことはお互いに忘れ、関係の改善を図りたい」と述べ、今後、可能なら共同で研究を進めたいという気持ちを明らかにしました。ノーベル物理学賞を受賞する理由となった青色LEDの開発を巡っては、中村さんが、当時、勤めていた徳島県の日亜化学工業に対して発明の報酬を求める裁判を起こし、会社側が総額8億4000万円余りを支払うことで和解に至っています。中村さんは3日、文化勲章の親授式のあと記者会見を開き、「皆さんがご存じのように、裁判によって日亜とは関係が悪い状態だが、できれば関係の改善を図りたい。社長と会うことができれば、過去のことはお互いに忘れましょうと直接伝えたい」と現在の気持ちを明らかにしました。そのうえで、「もし、日亜化学工業との関係が改善できれば、私の所属するカリフォルニア大学と共同研究をしていきたい」という考えを示しました。そうした思いに至った理由について、中村さんは、当時、共に研究を進めてきた日亜化学工業の6人の部下の名前を挙げ、「彼らと一緒に、極めて明るい青色LEDを開発した。私がノーベル賞や文化勲章を受けるのは、日亜が率先してLEDを世界に普及させたためで、この6人を含め、日亜の全社員に感謝しているからだ」と述べました。また、会見では、ノーベル賞の受賞で得られる賞金について、半額を自分の出身校である徳島大学に寄付したいという考えもあわせて示しました。この話を聞いて、船井幸雄の“過去オール善他者オール肯定”の極意を感じました。

 矢浪取締役執行役員が本社へ転勤になりました。いわきの正月荘でささやかに送別会を致しました。11月15日で丁度3年になりました。本社にて営業の取りまとめをしてもらい、本格的には来期から営業戦略をまとめ、営業力拡大の陣頭に立つことになります。まだまだ未熟ではありますが。困難をものとはせず、楽しみながら生成発展してもらいたいと願っています。

 急きょ選挙になりました。先月消費税は10%に上がるだろうと書きましたが、7から9月のGDPがマイナス0.4でプラス予想の思惑が外れ、消費増税を1年半延期して負けないうちに衆議院の選挙をすることになったようです。

 先月23日からベトナムに行き28日の早朝に帰ってきました。“いわき産学官ネットワーク協会”“TAMA協会”協賛のベトナムミッションに参加しました。10月の台湾ミッションは川異研のタイ視察と重なり欠席しました。ベトナムは縦に1700kmもあり、早期の高速鉄道導入を表敬訪問したハノイ商工会議所副会頭に訴えました。今回はハノイの近郊だけを視察、7社と商談会を致しました。我社と同程度の規模でやっている日本の中小企業の工場を興味深く見学しました。

 ベトナムミッション参加企業エコハイテクの篠塚社長と元福島高専教授橋本先生が東北経済産業局長賞を受賞され、その祝賀会がいわきのパレスいわやで開催され社長を始め3人で駆けつけました。いわき市長、市議会議長など挨拶され大いに盛り上がり前途に希望が持てました。受賞理由は“浄水場の汚泥を活用した消臭剤(特許第5070636号)”ちなみに我社も代理店契約をして“エコソイル”の商品名で販売しております。これを起死回生の起爆剤にしてほしいと思います。

 今年も残りあとわずかです、皆様と共に良い年が迎えられることをお祈りいたします。良いお年を!