矢浪 裕志
今年2023年の1月1日も、ほとんどの時間青空の見える一日でした。恒例の我家の新年会は3日目に開催しました。娘の旦那さんが新型コロナに罹ってしまったので今年は欠席するねと連絡があったようです。1週間以上前だったので私だったら気にしなくていいからおいでと言うのですが。その代わりではないのですが、余さんとその息子夫婦がニューヨークから来日していて、どこかへ行くついでに寄ってくれました。余さんの息子東一君は、マンハッタンで作業療法士をしていてその本格的な施術を、自宅のソファーで30分ほどしてくれました。米国の大学で勉強したその時の米国人の彼女も、我が家に来てくれました。今は結婚しています。少しだけ我家が国際色豊かになりました。
岸田首相の施政方針演説が23日の衆参両院で行われました。最重要視する少子化対策を児童手当など経済支援の拡大、子育てサービスの充実、働き方改革の3本で柱進めると表明しました。この話を聞いて立命館アジア太平洋大学学長出口治明の“『捨てる』思考法 結果を出す81の教え”を読んだばかりだったので気になることがありました。翌日の国会討論でも与党の代表質問に“シラク3原則”の質問がありました。ヤフーで調べたら次のようなブログがありました。しかし、この「シラク3原則」の基本理念を知っている方は、少ないのではないでしょうか。そういう私も、この「シラク3原則」は単純にフランスにおける少子化対策だとばかり思っていましたが、実は基本的な考え方は違っていたのです。
と言うのも、1980年代から90年代にかけてフランスワインを飲む人が減り、パリにはディズニーランドができ、英語の大学院ができと……「このままではフランス文化が無くなってしまうのではないか?」との危機感をフランス人が強く持つことになったそうです。その後この懸念について徹底的に議論を重ねた結果、「フランス文化を守るべきだ!!」ということが国民の統一した意志になりました。文化の一丁目1番地は言語。そこで、フランス語を話す人を増やす、フランス語を話す人を増やすと言えば、フランスで生まれる子供を増やすしかないと言う結論になったそうです。そこで政策として確立されたのが「シラク3原則」です。
シラク3原則
1、子どもを持っても新たな経済的負担を生じさせない。
2、無料保育所の完備。
3、育休から女性が職場復帰する際、育休前の職階や給与を担保する。(民間企業も)
この3原則に加えて、婚外子を差別しないことをセットにし、「シラク3原則」と言う政策を導入しました。 ここ数年は2%を切っていますが、1994年に1.66%まで下がったフランスの出生率は、10年あまりで2%にまで上昇し、先進国では高い出生率を保っています。